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2017年10月27日金曜日

宝物を捨てると恨まれますよ。

幼稚園児の頃から小学校低学年にかけて、
母が作ってくれたぬいぐるみが
私の一番の宝物でした。
犬の、私の記憶の中ではタオル地の
ぬいぐるみだったんですが、それは元々は
毛がフサフサした生地だったようです。
私が好きで好きで大好きで
四六時中抱いていて汚すもんだから、
頻繁に洗ってどんどん毛が抜けて
まるでタオル地のようになってしまった
ものなんだよと、あとになって
母から聞かされました。

男の子がぬいぐるみ、なんてちょっと
おかしいのかもしれませんが、
そのぬいぐるみに話しかけたり
抱きしめたり匂いを嗅いだりすると
なんだかホッとしたんですよねぇ・・。
そんな思い出がおっさんになった今も
頭の片隅に残っているんです。
他人から見ればみすぼらしいぬいぐるみ
だったかもしれませんが、私にとっては
本当に大切な宝物だったんですよねぇ。

でも、そのぬいぐるみは私が高校生の頃
父に勝手に捨てられてしまいました。
半分オトナな高校生になっていても
捨てられてしまったことは
私にとってすごくショックな事でした。
もちろんその頃は話しかけたり
抱きしめたりはしていませんでしたが、
宝物には変わりありませんでしたから。

そして完全オトナになった今でも、時折
あの世にいる父を叱責したい衝動に
かられる時があるぐらい、捨てた事を
恨んでいたりするのは内緒です(笑




もう穴が開いてズタズタ、
クッションとしてはとっくに使い物に
ならなくなっているのに
彼にとっては大事な大事な宝物のようで。

私が持っただけでも不安な顔をします。

無理やり取ろうとしてもかじって離しません。

飼い主からすると汚いし役に立たないしで
もう捨ててしまいたんですが、
彼にヘンに恨まれても困るので、
もうしばらく好きにさせときます。



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